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公立中高一貫校につよい塾③
2021.04.06
🌸合格者インタビュー🌸 西山 春輝くん 都立両国高等学校附属中学校 合格 演習を何回も繰り返すことで、力がついたのを実感しました ■合格までの軌跡 体験授業で迷路や数字パズルなどをやっている様子が楽しそうで、自由塾に通うことを決めました。どの授業も必ず発言する機会があり、クラスみんなで意見を出し合いながら一つの答えを導き出すのは楽しかったし、適性検査に向けて先生方が具体的なアドバイスをしてくれるので、効率的に勉強できたと思います。ただ6年になってから、模試の結果がなかなか伸びませんでした。落ち込んだりもしましたが、「基礎から何回もやるしかない」と思い、先生が個別に作ってくれたテキストに一生懸命取り組みました。特に苦手だった作文は、何度も書き直しているうちにコツがわかってきて、受験直前期になると先生にほめてもらえるようになりました。また本番前に「落ち着いてやれば大丈夫」と言っていただいたおかげで、本番では自分の力を全部出せ、やりきった達成感が自信につながりました。 ■後輩のみなさんへメッセージをお願いします。 勉強はやればやるだけ自分の力になります。つまずいたり不安になることもありますが、抜け出すにはひたすら問題を解くしかありません。最後まで頑張ってやり切れば、きっといい結果に結びつくと思います。 自由塾代表 中島 正浩 先生 手作りの双方向授業で「考える姿勢」と「考える力」を育てる指導を 中学受験、特に公立中高一貫校では、「思考」と「試行」の2つのシコウ力が必要です。ですから当塾では、基礎的な知識を身につけるとともに、「間違ってもいいから」と塾生の自由な発想を引き出し、頑張る姿勢を褒めて伸ばす指導を貫いています。 西山くんは算数が得意な反面、国語の読解力や表現力が弱点。そのため「書くことは楽しい」ことを実感してもらうところから始めました。もともと当塾では文章を書くことに力を置いており、「天声こども語」の書き写し・要約・感想を行っているのですが、西山くんは非常に真面目に取り組んでくれました。さらに適性検査の過去問を何度も何度も書き直す中で文章の完成度が上がり、力がついたのを実感しました。これからも素直で知的好奇心旺盛なところを失わず、持っている良いところをまっすぐ伸ばしてほしい。当塾でそのお手伝いができればと思っています。 ■取材協力:自由塾 朝日小学生新聞 2021年3月25日掲載
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公立中高一貫校につよい塾②
2021.04.06
🌸合格者インタビュー🌸 T.TくんとE.Tくん 東京大学教育学部附属中等教育学校 合格 一人ひとりに合わせたプリントで、苦手を克服しました ■合格までの軌跡 4年生の時に志望校の文化祭に行き、先輩たちののびのびとした様子に「この学校に入りたい」と思いました。東大附属コースがある大原の体験授業で、先生をニックネームで呼ぶ自由な雰囲気に惹かれ入塾。約1年半、先生ともクラスメイトともフランクにコミュニケーションを取りながら、自分のペースで勉強できました。2人ともに苦手なのは作文で、先生には提出する度にダメなところを指摘していただきました。それでもなかなか思うような文章が書けませんでしたが、先生が一人ひとりに合わせたプリントを用意してくれたので、そのポイントを意識しながら書くことを心がけました。文章を書かない仕事はまずありませんから、ここで作文のノウハウを学べたのは将来のためにもよかったと思います。また、各教科の「合格ノート」を作り、入試直前まで何度も見直したのも役立ちました。中学でも2人で励まし合い、刺激し合いながら、それぞれの目標に向かって頑張ります。 ■後輩のみなさんへメッセージをお願いします。 受験勉強では辛い時もありますが、乗り越えた先には楽しいことが待っています。一人で抱え込むのではなく、仲間と励まし合いながら最後までやり切ってください。楽しく勉強すればきっと力がつきますよ。 担当の先生 田上 ひかり 先生 いろいろな学びを実践し、その子に合った方法を見つけ、合格へと導く Tくん兄弟は、自分の考えをしっかり伝え、わからない問題は解消しようとする意志と粘りのある生徒でした。そんな彼らがワンランクアップしたと感じたのは、周りの友だちと一緒に勉強するようになった時です。公立中高一貫校は特に、一緒に頑張る「仲間」を見つけることが大切ですが、彼らは次第に周りを巻き込み、授業後も自主的に残って算数の問題を解いて帰るようになりました。仲間に教え教わり、切磋琢磨する姿がとても印象に残っています。 一方で作文を苦手としていた彼らですが、受検を控えた1月には、これまで伝えてきた合格のポイント(構成や条件)がすべて練り込まれており、内容も出題の意図に合った作文を提出してきて、成長を実感しました。 勉強にはその子にあった方法が必ずあり、その発見のお手伝いをするのが我々塾の役目。彼らのこれからのさらなる成長を期待しています。 ■取材協力:大原予備校 朝日小学生新聞 2021年3月25日掲載
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公立中高一貫校につよい塾①
2021.04.06
安田先生が語る! 2022年度中学入試に向けて 公立一貫校受検と塾選び ●公立一貫校の今 今年開校の川口市立高校附属を含め首都圏には23校の公立一貫校があります。2021年度入試で前年より応募者が増えたのは22校中6校だけですが、依然として5倍、6倍という世界です。コロナによる不況が深刻になれば、2022年度以降応募者が反転して増加する可能性が大です。 ご存じの方も多いと思いますが、センター試験に代わって始まった大学入学共通テストの問題は公立一貫校の適性検査の延長線上にあるものでした。ですから、公立一貫校を目指した勉強は、将来の大学入試にもつながるので、入学後もまったく無駄にはなりません。また難関大学の「総合型選抜」「学校推薦型選抜」に公立一貫校は多くの合格者を出していることも注目されています。 こうした魅力から、どこも開校当時より格段に難しくなっています。 ●勉強と塾選び 倍率の低下で楽になると考えるのは大間違い。適性検査は、考えるクセをつけ、それを文章にする機会を多くとることがいいのですが、ご家庭で行うのはなかなか難しいので、経験を積んだ塾の指導者のサポートを受けることがいちばん効率的です。 冒頭で23校と言いましたが、適性検査は一律ではありません。公立一貫校ごとに特徴があり、クセがあります。塾選びとしては、お子さんの志望校の研究をしている地元塾がふさわしいのではないでしょうか。 安田教育研究所 代表 安田 理氏 朝日小学生新聞 2021年3月25日掲載
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子どものチカラ伸ばす塾選び 成長に合わせ 適した環境を
2021.01.28
中学受験に挑戦する場合、通常は塾に通って受験勉強に取り組むことになる。一口に塾といっても、全国展開する大手から地域密着型、個別指導まで多様な形態があり、指導法もさまざま。わが子に適した塾を探すのは保護者の重要な役割だ。塾選びはどのように進めればいいのだろうか。森上教育研究所代表の森上展安氏に聞いた。 新小4からの通塾が一般的 多くの進学塾では小3の2月から新小4のカリキュラムがスタートする。これに合わせて、入塾のタイミングは新小4からというケースが比較的多い。 「一般的に、子どもは10歳、小4ぐらいから抽象的な思考ができるようになり、探究心が生まれます。学力が最も伸びる時期も小4から始まることが多く、中学受験はもちろん、『学校プラスアルファの勉強がしたい』というお子さんは、この時期から通塾を開始するといいでしょう」 一方で、最近は低学年から塾に通う子どもも増えている。早い時期から鍛えれば、空間認識能力などを伸ばしやすいとされるためだ。 それだけに、入塾の低年齢化は今後も進みそうだが、気を付けたいのは「読み・書き・そろばん」に象徴される基本的な力のトレーニングが不足すること。読み・書きに必要な語彙を増やしたり、正確に計算したりする力はこの時期にこそしっかりと身に付けておきたい。「ハイレベルな学習に取り組んだり、思考力を重視したりするあまり、基礎的な計算が苦手な子が増えている」というのが森上氏の実感だ。 小学生のうちは心身の発達も個人差が大きい。精神年齢が高い子は低学年から入塾しても適応しやすいが、幼い面がある子は早くても小4ぐらいからがいいだろう。中学受験は塾選びから始まるといっても過言ではないが、塾に通い始めるタイミングも子どもの性格や適性を見極めて検討する必要がありそうだ。 目標設定と学習量の検討を では、塾を選ぶ際はどんなことに気を付ければいいだろうか。まずは、目標とする学校をある程度想定することから始めたい。目指すのは難関校なのか中堅校なのか、あるいは大学付属校なのか。各塾の合格実績を確認すれば、どのタイプの学校に強い塾なのかがすぐに分かる。目標とする学校に多くの合格者を出している塾であれば、受験勉強の道筋もつけやすいだろう。 そうはいっても、実際に志望校が固まるのは通常なら小6になってからのこと。小3、小4の段階では、子どもも保護者も難関校、有名校ばかりに目がいきがちだ。「学校も塾も、知名度で決める前に、さまざまな角度からしっかり研究すること。小規模でも検討に値する塾はたくさんあります」。森上氏は最初から絞り込みすぎず、気軽に試してみるのがいいとも話す。 塾の雰囲気や指導方針などとともに判断材料にしたいのは、1週間の学習量だ。カリキュラムの中身、1週間の授業の進度、家庭でこなすべき予習・復習・課題のボリュームなどを、塾の説明会やホームページ、知り合いからの口コミなどを通して確認しておきたい。あまり負荷をかけすぎると、勉強自体が嫌になってしまう可能性もある。 「わが子が無理なく通えるかどうか」は塾選びの重要なポイントだ。「まずは、『ちょっと様子を見よう』という感じで始めましょう。学校とは違い、塾はいつでも変えられます。うまくいっていないと感じたら、そこからまた考えればいいのです」 子どもとの相性見極める 一斉指導から個別指導まで、進学塾の形態は多様化が進んでいる。一般的な一斉指導型塾も、最近はより少人数のグループ指導へと変わってきた。 受験勉強に限らず、小学生の勉強は周りの仲間と刺激し合うことが大きな意味を持つ。そういった面から、まずはグループ指導を行う塾を入り口にし、受験の方向性がはっきりした段階で必要に応じて個別指導、家庭教師、大学付属校・都立一貫校特化型などの塾を選択肢に加えていくのが効率的だ。 森上氏は「子どもにとって中学受験は、あくまでも将来に向けての過程です。中学、高校に進んだときにより深く学べるよう、塾選びの際には子どもの興味・関心の幅を広げられる環境かどうかもぜひ重視してください」と強調する。 また、最初から志望校を決めているなら、その学校に強い塾を選ぶのが手っ取り早いが、例えば遅咲きの子の場合、その子の興味をじっくりと引き出した上で、該当する分野に力を入れている学校を探すという方法もある。偏差値や知名度ではなく、子どもの得意分野を伸ばしてくれる学校との出合いを考えるのであれば、そうした指導方針を掲げる塾に通うのが近道だ。 塾に限らず、小学生の習い事は子どもだけ、あるいは親だけがやる気になっても効果が出ない。大切なのは親子が一緒に取り組むことなので、中学受験のための塾を決める際も親子で共に頑張れるか、楽しめるかを重視したい。入試に向けて邁進しつつも、楽しく通えるかどうか。この点もまた子どもと塾との相性を見極めながら、保護者が判断する必要がありそうだ。 「続けられる環境づくり」が重要 入塾前はできるだけ多くの情報を集めることも必要だ。信頼できる人からの情報を役立てつつ、手軽に情報収集ができるインターネットやSNSも大いに活用したい。 カリキュラムや学習量、教室の雰囲気、合格実績、さらには子どもとの相性など基準はいくつもあるが、見落としがちなポイントもある。その一つが授業料。進学塾の授業料は、指導内容や設備に応じて幅があり、なかにはかなり高額に設定している塾もある。納得して支払う場合はいいが、まずは多くの進学塾の費用感を知った上で検討した方がいいだろう。 安全面のチェックもしておきたい。塾そのものの安全性はもちろんだが、通学路の安全確保も重要だ。災害や事故が発生した場合の対応も事前に確認しておこう。細かいところでは、塾に弁当を持たせる必要があるかどうか。その必要があるなら、自分たちにできるかどうかも押さえておきたいポイントだ。 さらに、森上氏が意外と大事なポイントとして挙げたのが、「一緒に通える仲間がいるかどうか」。塾で学ぶようになれば自然と友だちはできるし、必ずしも同じクラスになるとは限らないが、自宅の近所から一緒に通える仲間が何人かいれば、塾の行き帰りが楽しくなるし、何より安全だ。スランプに陥ったときや受験が迫ってきたときにも、こうした仲間の存在が勉強の苦しさや緊張を相殺してくれる。 「小学生が塾に通って何時間も勉強するのは大変なことです。それを可能にするのは、塾に通うことを生活の一部として取り入れ、当たり前に続けていける環境をつくることなのです」と森上氏は説く。中学受験に限らず、学習には子どもの精神的な自立を助けるという意味もある。「通塾や受験だけを考えるのではなく、常に子どもが何を感じ、何を考えているかをしっかり見守ってください」と力を込めた。 森上教育研究所 代表 森上 展安 氏 プロフィール もりがみ・のぶやす 早稲田大学法学部卒業後、進学塾塾長などを経て、1988年に私立中・高や学習塾を対象とするコンサルタント「森上教育研究所」を設立。現在は同研究所の代表を務める一方、受験や中高一貫教育についての豊富な情報と経験を生かし、評論・分析の分野でも活躍。ほぼ毎週、中学受験の保護者を対象に、著名講師陣による「わが子が伸びる親の『技』研究会」(oya-skill.com)を動画配信している。 ■日本経済新聞 朝刊 第二部「広告特集 中学受験特集」2021年1月29日掲載
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塾を活用して学習のペースをつかもう
2021.01.25
2020年度から全面実施される新学習指導要領では、「知識・技能」「思考力・判断力・表現力」「学ぶ意欲」の3つのバランスが重視されており、中学入試でも、従来の「知識・技能」を確認する問題に加え、「思考力・判断力・表現力」を見るような問題が増えてきています。文章題では設問文が長くなり、その長文を読解できないと解答できない問題が登場していますし、いくつかの資料を参照して解答を導く問題や、あるテーマに関して自分の意見を述べさせる問題も増えてきています。こうした問題に対処するには、ていねいに情報を読み取って、自分の頭で整理し、納得のいく解決策を示すという作業を根気よく続けていくことが大切になります。普段の学習から、自分の出した解答や論理を、客観的に見つめ直す練習をするといいでしょう。 塾選びに関しては、こうした学習を辛抱強く支援してくれるかどうかが大きなポイントになります。塾は、学習のペースメーカーですから、どの段階で何を学ぶかについてのスケジュールがはっきりしていることが前提ですが、それに沿って学び続けるためには、子どもが喜んで通うことのできる塾である必要があります。それには、まずは何人かの仲間と通えるような身近な塾が最適です。とくに低学年の塾選びでは、楽しく学べることを重視するといいでしょう。5年生になって進学を意識した塾を選ぶ場合も、子どもが指導者に親しみを感じるかどうかを大切にしてください。子どもの成長速度はまちまちですし、能力もそれぞれです。それを十分に把握したうえで、その子どもに合った指導を受けることができれば、着実に力をつけていくことができるはずです。 森上 展安氏 【プロフィール】 早稲田大学法学部卒業後、進学塾塾長などを経て、1988年に私立中・高や学習塾を対象とするコンサルタント「森上教育研究所」を設立。現在は同研究所の代表を務める一方、受験や中高一貫教育についての豊富な情報と経験を生かし、評論・分析の分野でも活躍。ほぼ毎週、中学受験の保護者を対象に、著名講師陣による「わが子が伸びる親の『技』研究会」(oya-skill.com)を動画配信している。 ■朝日小学生新聞 2020年3月19日掲載