中学受験はいくらかかる? ~首都圏での中学受験塾の費用の話~

2024.05.23

塾選び

 本記事は、これから中学受験をさせようか、そして、そのために塾に通わせようかを悩まれている小学生の保護者の方をターゲットに書かれています。

お読みいただくことで、中学受験をさせる意義を考えるきっかけになります。

 

 「失われた30年」と言われた平成を経験し令和になった昨今、夫婦共働きの世帯が増え一般的になりました。

2022年2月25日、厚生労働省が発表した人口動態統計(速報値)では2021年の出生数が6年連続過去最少の84万2,897人となるなど、昨今少子化も加速しています。

 そんな中、首都圏を中心に加熱傾向にあるのが中学受験。

小学校のクラスメートも多くが中学受験を一度は考え、また受験をするというケースも増えてきています。

 うちの子も中学受験をさせたほうが・・・と考える保護者の方も多いと思いますが、そこで気になることの1つが、中学受験をさせるのに一体どのくらいの金額がかかるのかということ。

今回は、そんな中学受験にかかる費用について解説していきます。

 

<目次>

1.中学受験でかかる費用とは

2.実際に中学受験でどのくらいの費用がかかる?

3.受験をするにもお金がかかる? ~忘れがちな受験料~

4.まとめ

 

中学受験でかかる費用とは

 中学受験をする上でかかる費用と聞くと、皆さんはどんなものを浮かべますか?

 多くの人が浮かべるのが塾の月謝かと思います。

実際に、中学受験にかかる費用のうち、塾に払う月謝が一番大きな割合を占めていることは間違いないでしょう。

 一方で、塾に払う月謝以外にも、塾への交通費、模試(テスト)の受験料、テキスト代、副教材代など、思いの外多くの費用がかかってくることになります。

 これらを念頭に入れて、中学受験を検討していく必要があります。

 

実際に中学受験でどのくらいの費用がかかる?

 では、実際にどのくらいの費用がかかるのでしょうか。

 ここでは、中学受験塾が新しい学年をスタートさせる時期に合わせ、自宅からは少し離れた有名塾へ、塾では新4年生となる3年生の2月から受験直前となる6年生の1月まで3年間通わせた場合の金額を表にまとめてみました。

項目

(4年生~6年生の総額)

金額

入会金

22,000円

塾の月謝

1,083,610円

テスト代

370,700円

教材費

215,292円

期間講習

(春期・夏期・冬期)

695,750円

交通費

(3駅程電車に乗る想定)

20,400円

合計

2,407,752円

(2022年度日能研立川校のご案内 他より筆者作成)

 いかがでしょうか。

3年間の費用は、通塾費だけでおよそ250万円のお金がかかる計算になります。

中学受験を戦い抜くためにはこれだけの費用を用意する必要があります。

 

受験をするにもお金がかかる? ~忘れがちな受験料~

 先程のケースのように、塾では新4年生となる3年生の2月から塾に通わせ、6年生の1月まで頑張って学力をつけた我が子。

いざ受験を、と思ったところで、再びお金のお話が登場します。

そう、受験料です。

 中学入試を出願するためには、受験料(出願料)がかかることになります。

この受験料は各学校が自由に設定しているので、学校によって差はありますが、おおよそ1校当たり25,000円が相場です。

また、同じ学校を複数回受験する場合はその回数分だけ受験料が必要になります。(こちらは学校によって割引がある場合もあります。)

 例えば、1月に埼玉県の私立中学校を1校受験し、2月に入ってからは1日から5日まで1日に1校ずつ、合計6校を受験するというスケジュールを組んだ場合、2月1日の学校に合格し受験を終了する最短の結果となった場合でも75,000円程度、2月5日の学校まで試験に挑戦し合格を勝ち取る最長の結果となった場合では150,000円ほどかかることとなり、この受験料も保護者の方が用意しておかなければならないお金となります。

 

まとめ

 このように、中学受験をするとなると、通塾を始めてから受験をするまでで300万円近い金額を準備する必要があるということを、頭の中に入れておく必要があるでしょう。

 たしかに、300万円という金額だけを見れば、決して安い金額であるとは言えません。

しかし、中学受験は高校受験と異なりほとんどの学校で在学中の成績が合否結果に影響しないため、頑張って着実に実力をつけた子が合格を勝ち取りやすいフィールドです。

また、受験をして入学する私立や国公立の中高一貫校の多くは大学受験をすることが前提のカリキュラムが組まれており、入学後は同じく大学受験を考える同級生たちと切磋琢磨しながら学習していく環境が整っています

こうした環境の中に子どもを入れることで、子ども自身が自分の将来を決める際に選ぶことのできる選択肢を増やしてくれる、そういうお金としてこの300万円を捉えてみてはいかがでしょうか。

____________________________________________________

中嶋 雅樹(なかじま まさき)

WEBサイト WILLナビ塾 ライター

首都圏を中心に展開する中学受験塾で7年以上勤務後、金融業界で4年勤務

2級ファイナンシャルプランニング技能士

おすすめのニュース

back to top