来週で多くの学校が終業式を迎え、いよいよ夏休み期間に入ることと思います。
そこで、今回は、夏休み直前のこの時期にやっておきたいこと、夏休みに向けての生活リズムの作り方などを中心に、解説していきます。
<目次>
1.授業時間数が減ってくる今の時期から生活リズムを作ろう!
来週で多くの学校が終業式を迎えます。
引き続きコロナ禍で多くの課外行事が減っているので、授業時間数が減ってくると、家にいる時間が長くなります。
そして、家にいる時間が長くなると、何もしなければ徐々に生活リズムは乱れていってしまいます。
大人でも、休みの日になると朝寝坊してしまったり、ついついダラダラ過ごしてしまったり・・・ということがありますが、子どもも同じなのです。
そこで、家にいる時間が長くなり始める今の時期から、夏休みに向けて生活リズムを見直し、夏休み仕様の生活リズムを作っていくことが、この夏を悔いなく乗り切るための重要な鍵になります。
この週末は、海の日による祝日を含めた3連休を迎えます。
夏前最後だからと出かけるというのも1つではありますが、出かける場合でも生活リズムを崩さない行動を取っておくことで、来週のリズムが狂うことを防げます。
いずれにしても、この週末に向けて今日からでも夏休み期間中の生活リズムをどのようにしていくのか、ご家庭で話し合って決めておくことが、この夏を制する第一歩になることは、間違いないことであると言えるでしょう。
2.学校がない日でも一定の生活リズムが鍵になる!
休みの日になると、ついつい朝寝坊をしたくなる。
これは、子どもも大人も同じです。
ついついダラダラ過ごしたくなる。
これも、休みの日ならではのことかと思います。
大人向けの休日の過ごし方などを、精神科医の方や心理カウンセラーの方がYouTubeに動画を上げていますが、共通して朝寝坊が良くないことを話されていますね。
そのため、学校が夏休み期間中で通う必要がないからといって、朝寝坊や夜ふかしをしてしまうと、当然日中の活動には悪影響です。
このように、生活リズムを崩してしまうと、日中もなかなかやる気が出ないなんてことになりかねませんし、何より、次の学期が始まって秋になり涼しくなると、秋バテをする原因にもなります。
夏休み期間中も元気に過ごしていくための、最も重要なポイントは、学校があるときと起床時間や就寝時間を変えないことです。
起きる時間と寝る時間を変えないことで、一定の生活リズムを確保することができます。
夏バテになることも防げますし、勉強時の集中力を保つこともできます。
夏休み期間中は、家での学習時間を普段よりも多めにとっても、子どもたちにとっては時間が余っているように感じられる状態が起きやすく、ゲームがしたいとなるケースは多いです。
そんなときでも、就寝時間を変えないように、ゲーム時間に制限を加えることも必要です。
一方で、保護者の皆さんの立場からすると、せっかく学校に行かずに家にいるのだから、その分勉強をさせたい、と思われるかもしれません。
そこで、おすすめなのが、勉強時間の上限を、学校に通っているときと同じ時間にする、ということです。
コロナ禍で在宅勤務が普及してきた昨今、この記事を読まれている保護者の方も在宅勤務をされている方が増えているのではないかと思います。
そこで、1つ考えていただきたいことがあります。
それは、もし、在宅勤務だからもっと仕事時間が取れるよねと会社から言われたら、どのように感じられますか?ということです。
実は、夏休み期間中だからと、子ども本人にひたすら勉強をさせるのは、これと同じ状態であると言えます。
大人でも嫌だと感じることを、子どもが我慢して取り組めるはずはありません。
だからこそ、勉強時間や息抜きの時間配分は、学校に通っているときと同じ時間に設定することが、子ども本人のやる気を損なわない大きなポイントになるのです。
3.学校の宿題と家庭学習は計画的に
夏休み期間になると、学校からは夏休みの宿題として大量の課題が出されます。
同時に、中学受験を控えている受験生は、塾の夏期講習に通っていることが多いため、塾からも大量の家庭学習が出されることになります。
これらを、どのようなペースでいつまでに仕上げるか、ということは、予め計画しておくことで夏休み中の学習の負担が大きく変わってきます。
学習計画をする中で、最も避けたいのは、塾が休みの日に一気に学習を進めよう、ということです。
この休みのタイミングで一気に学習を進めようとすると、子どもに長時間の学習を続けさせることになるため、早々に集中力が切れ、学習が進まなくなります。
そうすると、その日に予定していた学習量をこなすことができなくなり、どんどんやらなければならない学習が溜まっていきます。
それが、子ども本人のやる気を更に削いでいき、なかなか机に向かわず、親子喧嘩に発展する・・・ということは、よくある話です。
大切なことは、学校の宿題と塾の家庭学習をどの時間帯に進めていくか、ということです。
塾に通っている時間は固定されるため、それ以外の時間を使って学習を進めていくことになるわけですが、誰にでも得意不得意があるため、学習量を機械的に日数で割った計画では、思うように進まないことも多いです。
そのため、1日の中でどの学習をどれだけ進めていくか、ということを、ある程度計画立てて進めていくことが必要不可欠になります。
その計画をする上で、日々の気分や体調によって計画通りに学習が進まないことを考慮したバッファを作っておくことが、計画を無理なく進める鍵になります。
4.まとめ
いつの時代も、夏休みの学習計画は子ども本人と保護者の間で対立が起こりやすくなっています。
だからこそ、子ども本人が嫌がらずに夏休み期間の学習を進めていくためには、子ども本人が嫌がらずにできるギリギリのラインで学習計画を練っていく必要があります。
保護者の方の立場からすると、ダラダラ過ごさせたくないからと、殆どが学習時間になるようにしてしまい、学習を詰め込ませようとしてしまいます。
しかし、これが子ども本人の不満を生み、なかなか計画通りに進まず、親子喧嘩に発展する要因になってしまうのです。
保護者の方は、学習計画をする際には、是非、「在宅勤務だからあれもこれもできるよね」と上司に言われたらどう感じるか、ということを考えてみてください。
子どもたちは、夏休み期間中、上司の監視のもと在宅勤務を行っているような状態になります。
その中で、あれもこれもと言われたら、嫌になる子がいても不思議はありません。
適度な息抜きも入れながら、細切れにでもいいので短い時間で一気に集中して学習するようにスケジュールを組み、子ども本人が不満なく学習を進められるような学習計画を作ることが、夏を制する鍵になるといえるでしょう。