偏差値だけで志望校を選んで良い? ~偏差値と中学受験~

2024.04.08

中学校選び

中学受験に限らず、受験という分野において避けて通ることができないのが偏差値です。

今回は、この偏差値と志望校選びの関係について解説していきます。

偏差値を正しく理解して、志望校となる中学校選びに役立てましょう!

<目次>

1.偏差値とは

2.偏差値が高い=いい学校?

3.いい学校選びをするためには

4.まとめ

 

1.偏差値とは

ある集団の中で、そこに所属している自身がどの位置にいるのかを判断する数値として使われるのが偏差値です。

その集団の平均を偏差値50として基準とし、それよりも高いか低いかを数字で判断していきます。

受験で使われる偏差値は、特定のテストを受けた人たちを1つの集団として、そのテストの平均点を偏差値50としています。

そのため、受けるテストのレベルによって表示される偏差値は異なることになります。塾によって同じ中学校に対して異なる偏差値が出ているのはこのためです。

 

2.偏差値が高い=いい学校?

中学受験において、偏差値が高い学校ほど受験者数も多く、人気校や難関校とされることが多くあります。

これは中学受験に限ったことではなく、高校受験や大学受験においてもほぼ同じ傾向にあるといえます。

しかし、偏差値が高いことは学校に通う本人にとっていい学校なのでしょうか?

中学校に入ってからどのような学校生活を送りたいか、どのような進路に進みたいかが決まっているお子様にとっては、偏差値で志望校を選んだとしても、本人にとっては良い環境であると言えるでしょう。

しかし、中学校に入ってからの学校生活や、その後の進路が決まっていないお子様にとっては、偏差値から志望校選びを始めるのではなく、学校の教育方針や入学後の学校生活、その後の進路のイメージを持つことを優先したほうが良いかもしれません。

偏差値は、確かに学校の学力を決める尺度にはなるかもしれませんが、見る集団を変えれば数値が変わります。

例えば、中学受験において、ある塾で偏差値60の学校に合格し入学をしたとすると、今度はその学校の中での平均値が偏差値50となるので、入学後の偏差値が60になるとは限らないのです。

すなわち、偏差値の高い学校に入学ができたとしても、その学校の中でも高い偏差値高いを維持していくためには引き続き努力が必要なのです。

そのことがお子さんのメンタルに与える影響や、学習についていくために塾に通わせる必要が出ることで、保護者に追加で金銭的な負担がかかることもありえます。

そのため、偏差値だけで志望校選びをしてしまうと、このようなリスクが生じることを頭の片隅に入れておくことが、志望校選びのコツと言えるでしょう。

 

3.いい学校選びをするためには

確かに、偏差値を気にすることも大切なことです。

しかし、なぜ偏差値を気にするのかということが明確でない場合は、入学後のミスマッチを招くといったリスクになります。

偏差値は、同じテストや模試でも毎年常に変動しますし、5年~10年と時間が経つと、学校の偏差値も大きく変わることもあります。

そのため、偏差値のみにとらわれるのではなく、その学校の校風や学校生活、大学の合格実績など、多くの判断基準を持つことが重要になります。

各塾で偏差値表が配られていたり、大手塾が実施する模試の偏差値を基準としたりしているかと思いますが、偏差値表を使って学校選びをする場合には、上記の内容をきちんと理解しておくことが、必要不可欠と言えるでしょう。

4.まとめ

志望校を選ぶ上で、偏差値はその学校の学力レベルは判断する貴重な数値であること

は間違いないことでしょう。

 しかし、志望校はあくまでも行きたい学校であり、なぜ行きたいのかがはっきりしてい

なければ、その学校を受験するための学習に対するモチベーションが受験本番まで維持

できなくなってしまう可能性も少なくありません。

 最も大切なことは、進学をする本人がその中学校に行きたいと思えることです。

 そのためには、進学したい学校に何を求めるのか、親子で話し合って明確にしておくこ

とが、理想的な志望校選びにつながると言えるでしょう。

 せっかく中学受験をして高い偏差値の中学校に入学したのに、こんなはずではなかった、

とならないように、志望する中学校に求めることを明確にし、それにあった教育方針の

中学校を選ぶ中で、子どものレベルに合った学校に絞り込むために偏差値を活用できると、

志望校選びとしては大成功だと言えるのではないでしょうか。

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