男子校、女子校、共学校ってどう違うの?

2024.04.12

中学校選び

中学受験を考える上で、志望校選びはとても重要なポイントになります。

その中で、多くの受験生・保護者が悩むことの1つが、男子校・女子校といった男女別学が良いのか、それとも男女共学が良いのか。

ちょっと検索すると、賛否両論様々に渦巻いていて、何を信じてよいのやらわからなくなることも多いのではないでしょうか。

そこで、男女別学校と共学校それぞれの歴史や特徴、メリット、デメリットなどを中心に解説していきます。

 

<目次>

1.男女別学、男女共学それぞれの歴史

2.男女別学、男女共学それぞれの特徴

3.男女別学、男女共学それぞれのメリット

4.男女別学、男女共学それぞれのデメリット

5.結局どちらを選べばいいの?

 

1.男女別学、男女共学それぞれの歴史

男子校、女子校というように、男子生徒のみ、または女子生徒のみで学習する環境となっている学校が男女別学校です。

その歴史は古く、西洋式の学校制度が導入された明治時代には、当時の中等教育(現在の高等学校に相当)以上の学校は、男女別学が原則とされており、一般に伝統校と呼ばれる古くからある学校の多くは、現在でも男女別学制を続けているところもあります。

一方、戦後になり日本国憲法が制定されたことで、現在の中等教育(中学校)以上でも、男女共学を進める動きが出るようになりました。

共学化の動きが早かった公立学校と比べ、独自のカラーを持つことができる私立学校では、別学のままというケースも多くありましたが、少子化の影響や多様性が重んじられるように時代が変化してきたことで、そのニーズに対応するため、男女共学へ変更する学校も近年多くなっています。

 

2.男女別学、男女共学それぞれの特徴

男女別学の最大の特徴は、中学生、高校生という最も多感な時期を男女が分かれた環境で過ごすということです。

この時期の男女では肉体的成長や精神的成長のスピードに差がある上、物事の捉え方や感じ方などにも違いがあるため、それぞれの違いに合わせた教育を行っている学校が多くなっています。

一方、男女共学の最大の特徴は、中学生、高校生という最も多感な時期を男女一緒に過ごすということです。

肉体的成長や精神的成長に差がある男女が同じ環境で学校生活を送ることで、様々な異なる価値観を学ぶことができ、男女がお互いに切磋琢磨していくため、社会の縮図といえる環境が整っています。

 

 

3.男女別学、男女共学それぞれのメリット

男女別学のメリットは、中学生、高校生という最も多感で異性の目が気になりやすい時期に、異性の目を気にすることなく、勉学やクラブ活動などの学校生活が送れることで、やりたいことに集中できるということです。

首都圏の中学受験において最難関校に位置づけられる男子御三家(開成中・麻布中・武蔵中)や筑駒中、女子御三家(桜蔭中・女子学院中・雙葉中)などが輝かしい大学合格実績を誇っていることからも、男女別学であることで勉学に集中できると感じている生徒さんが多いと言えるのではないでしょうか。

一方、男女共学のメリットは様々な異なる価値観を学ぶことができる環境によって、視野を広げやすいということです。

柔軟な考え方を鍛えることができる上、コミュニケーション能力を鍛えることもでき、異性と共に学校生活を送ることで得られる経験が多いのも魅力です。

このことは、社会に出たあとも活かせるスキルとなるでしょう。

 

4.男女別学、男女共学それぞれのデメリット

男女別学では勉学に集中できる反面、異性とのコミュニケーションを訓練する機会には乏しくなります。

大学進学を見据える場合、現在日本国内には男子大学が存在しないため、女子生徒が女子大学に進学をしない限り、大学では男女共学となります。

いきなり異性とのコミュニケーションを求められる場面に遭遇することになるため、対応に不安や困惑を感じる可能性があります。

男女共学では物事の捉え方や感じ方が異なる男女が同じカリキュラムの中で学習をしていくため、学習効果を高めるためには男女別学と比べ工夫が必要となるでしょう。

多くの共学校では、身体能力に差が出やすい体育などの教科は男女別に行われていることが多くなっています。

また、学校行事なども男女が協力して行われるため、異性の目が気になり楽しめないと感じる場合もあるようです。

 

5.結局どちらを選べばいいの?

男女別学校と共学校の特徴について紹介をしてきましたが、ここまで読まれた方は、「男女別学校と共学校、結局どちらを選べばいいの?」と思われたかもしれません。

志望校選びは保護者の方が中心となる場合が多い中学受験において、どちらの制度を採る学校に行かせたいかという希望は、保護者の間でも意見が分かれ、お父様は強いこだわりがあるが、お母様は色々比較しながら考えたなど、ご家庭の中でもすぐに1つにならない場合もあるかと思います。

実際に通うのはお子さん自身です。

しかしながら、小学生のうちから男女別学と共学の違いを理解し、その上で学校を選べるというお子さんはあまり多くありません。

しかし、お子さんにも判断できるものがあります。それは、校風が合うか合わないかということです。

各学校が持つ校風は、実際に学校に足を運んでみないとわからないという場合も少なくありません。

そのため、学校説明会やオープンキャンパス、文化祭など学校の文化や校風に触れられる機会にお子さんと一緒に参加し、親子でその学校が通いたいと思える学校なのかどうか判断していくことが理想的な学校選びに最も近いと言えるでしょう。

 

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(文責:WILLナビ塾編集部)

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